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嶋田工務店のよもやま話~part15~

皆さんこんにちは!

株式会社嶋田工務店、更新担当の中西です。

 

~多様化~

近年、リフォーム工事は単なる「古くなった家の修繕」や「設備の入れ替え」だけにとどまらず、ライフスタイル・社会環境・価値観の変化に応じて多様化しています。高齢化社会、自然災害への備え、空き家問題、そしてコロナ禍を契機とした住まいへの意識変化など、現代のリフォーム市場は実に幅広く、複雑なニーズに対応する業界へと進化しています。

リフォーム工事における多様化の実情を、「目的」「対象」「技術」「提供スタイル」「顧客層」の5つの視点から深く掘り下げていきます。


1. 目的の多様化:「直す」から「叶える」へ

従来のリフォームの目的は、老朽部分の修理や水回り設備の更新などが主でしたが、今では「暮らしをより良くするためのアップグレード」という意識が広がっています。

  • 性能向上リフォーム:断熱性・耐震性・遮音性の強化

  • 生活改善リフォーム:家事動線の最適化、収納力の強化

  • 趣味特化型リフォーム:音楽室、DIYスペース、シアタールーム

  • 省エネ・環境配慮リフォーム:太陽光パネル、蓄電池、エコ給湯器導入

これらは「住まいに求める価値」が多様化していることを反映しており、リフォームは“課題解決”から“夢の実現”へと変化しています。


2. 対象物件の多様化:戸建てだけじゃない

リフォームといえば、戸建て住宅を対象とする印象が強いかもしれませんが、今では以下のように対象は広がっています。

  • マンション・集合住宅のリフォーム:間取り変更や防音対応、バリアフリー工事

  • 店舗・事業所リフォーム:飲食店、オフィス、サロンなどの内外装改装

  • 中古住宅の再生(リノベーション):空き家や古民家の再生事業

  • 公共施設や学校のリニューアル:地域資産としての価値向上

これにより、リフォーム業者は単なる住宅施工業者ではなく、多用途空間の価値を再構築する「空間再生のプロフェッショナル」としての役割を担っています。


3. 技術と工法の多様化:高度化とスマート化の融合

リフォーム工事は技術面でも著しい進化を遂げています。

  • 3D図面・BIMを活用した事前シミュレーション

  • 断熱材や遮音材など高性能建材の導入

  • 部分プレハブ化やユニット工法による省施工化

  • IoT連携によるスマートホーム化リフォーム

また、限られたスペースに対して最適な提案を行う“デザインリフォーム”も注目されており、施工力だけでなく提案力も求められる時代です。


4. 提供スタイルの多様化:サービス型・体験型へ

従来の「施主からの依頼に応じる」リフォームスタイルから、より顧客の生活に寄り添う新しい提供スタイルが生まれています。

  • 定額制パッケージリフォーム(例:水回り3点セット)

  • サブスク型メンテナンスサービス(定期点検+軽微補修)

  • ショールーム体験やVR内覧を通じた納得の提案

  • リフォーム+インテリアコーディネートの一体提案

これにより、リフォームは単なる“工事サービス”ではなく、「暮らしの価値を高める提案型サービス業」へと変貌しています。


5. 顧客層の多様化:人生の節目に寄り添う存在へ

リフォームのニーズは、ライフステージの変化に応じて広がりを見せています。

  • 子育て世代向けの間取り再構成

  • シニア層向けのバリアフリー・介護リフォーム

  • 単身高齢者の安心安全対策

  • 二拠点生活やワーケーションに対応した設備追加

  • 外国人投資家による空き家購入とリノベーション

つまりリフォームは、家そのものだけでなく、住む人の人生とライフスタイルに寄り添うサービスとして、多様な顧客に応える役割を果たしているのです。


リフォーム工事は「暮らしの再編集」を担うクリエイティブ産業へ

リフォーム工事の多様化は、単なる施工の種類が増えたという話ではありません。そこには、「人の暮らし」「空間のあり方」「地域の未来」「資源の再活用」など、社会のさまざまな側面に接続しながら進化する、創造的な価値提供の姿勢が息づいています。

これからのリフォーム工事は、単に“直す”のではなく、“再編集し、新たな価値を吹き込む”仕事。暮らしの変化がある限り、リフォームの進化も止まることはありません。

 

 

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